第1章が最後まで遊べるように、調整に次ぐ調整の2日間【ゲーム開発】

作るのはあっという間だが、面白くするのは簡単ではない。
前回、アイデアをぶつけたら、Claude Code があっという間にサンプルゲームを仕上げてきた、という話を書いた。
その後も開発は止まらず、2日間で第1章を最後まで通して遊べるところまで来た。ただ、その中身のほとんどは、遊んでは直し、遊んでは直しの繰り返しだった。
長男の了承を得てタイトルも決まった
前回の記事を書いたその夜、長男から了承をもらい、イラストを描いてくれる事が決まった。
続けて、ゲームのタイトルも決まった。ただ、正式に発表するまでは、ここではまだ伏せておく。
念のため、特許庁の J-PlatPat で商標も調べてみたが、英語でもカタカナでも登録はなかった。
そのまま世界観と物語の骨格も、一気に決めてしまった。中身はネタバレになるので、ここでは書かないでおく。
強すぎたり弱すぎたり
翌日からは、ひたすら調整の日々だ。
まずつまずいたのが、自動で攻撃してくれるタレット。最初は効果が薄く、あってもなくても変わらない。強くしてもらうと、今度はこうなった。
「今度はタレットが強すぎるw タレット73%、アサルトライフル24%という状況。」
敵を倒した割合の7割以上をタレットが稼いでいる。これでは主人公がいらない。
何度か数字を行き来したが、うまく収まらない。そこで発想を変えて、タレットをやめ、敵を引きつける囮(おとり)の人形に作り替えた。名前は「デコイ」。
気休め程度に攻撃はするが、主役はあくまでプレイヤー。役割ごと変えてしまったほうが、すっきり収まった。
グリッチ技をみつけてしまった
遊んでいるうちに、ある動きをすると、ほとんど攻撃を受けずに逃げ切れてしまう事に気づいた。いわゆるグリッチ技だ。
Claude Code に伝えると、自動プレイで再現しようとしたが、私の動きをうまく再現できない。1つ目の対策を入れても「まだ楽に逃げ切れる」。
最終的には、進む方向の前方にも敵を出し、さらに脱出の条件に「一定数を倒す事」を加えて、ようやく塞がった。
敵が一か所に固まって、かえって楽になってしまう問題もあった。これは私の方から「こっちが全然倒せていないから溜まっていく、という悪循環はない?」と指摘し、そこから直していった。
「強化すればクリアできる」道筋
難易度で私がこだわったのは、この一点だ。
「強化しなくてもクリアできるとか、強化してもクリアできないはやめてほしい。何回かは失敗して死んで、でもお金はたまって、強化して、次はクリアという道筋をつくりたい」
そこで、1発で倒せる敵、2発、3発で倒せる敵と、硬さの違う段階を作ってもらった。
ところが今度は、四方八方から敵が押し寄せてきて焦る羽目に。難しくしすぎたので、2回に分けて下げてもらった。
そして、ついにこの感想にたどり着く。
「いいよ、荒野が強化ゼロでクリアできた。いい難易度、ギリギリだったw」
強化なしで、ギリギリ。この手応えを基準に、残りのステージも整えていった。
ちなみに、私は基本的にスマホで遊んで確かめている。パソコンの大きな画面だと、敵が遠くから出てくるぶん少し易しくなるので、難易度はスマホを基準に合わせてもらった。
Claude Code が英語をしゃべり出す
この2日目、困った事が1つあった。Claude Code が、突然英語で返事をしてくるのだ。
「日本語」と注意すると直るのだが、しばらくするとまた英語。その日だけで8回は注意したと思う。最後はこうなった。
「日本語!今日どうした?いい加減にしろよ」
どうやら、会話が長くなって内容を要約したあとに、英語に戻ってしまうらしい。最終的に、「返答は必ず日本語で書く」というルールを、Claude Code が毎回読み込む設定ファイルに書き込んで落ち着いた。
AIとの共同作業も、人間相手と同じで、一度言えば済むとは限らない。
「これできてる?」
前回の記事で、正式版に向けてやる事の一覧を載せた。その中に「ゲームバランスの数値を一か所で管理」という項目がある。
ふと気になって、聞いてみた。
「開発の課題に『ゲームバランスの数値を一か所で管理』っていうのがあったけど、これできてる?」
答えは、まだできていなかった。数値はプログラムのあちこち、20か所以上に散らばっていたのだ。
その場で一つのファイルにまとめてもらい、今は敵の強さも、強化の値段も、そのファイルを直せば変わるようになっている。
任せきりにせず、たまにこちらから確かめる事も大事だ。
第1章が最後まで遊べるように
こうして2日間で、試作は v1.0-pre47 まで進んだ。
| バージョン | 概要 |
|---|---|
| v1.0-pre4〜8 | お金と物資がたまりすぎるので絞る。物資集めは第2章からに |
| v1.0-pre5〜11 | タレットの調整を繰り返し、囮の「デコイ」に作り替え |
| v1.0-pre12〜14 | 出撃の流れとスマホでの画面を整える。持ち込む装備を1つに |
| v1.0-pre20〜26 | 仲間の救出ミッションを作り直す。第1章のクライマックスの救出作戦を追加 |
| v1.0-pre27 | 第1章を通しで遊べるように。全体のバランスを自動プレイで測って調整 |
| v1.0-pre28〜30 | 会話から戦闘へ移る前に「作戦開始」の画面を追加 |
| v1.0-pre31〜37 | グリッチ技と、敵が固まる問題の対策 |
| v1.0-pre34 | 敵の図鑑を追加 |
| v1.0-pre38〜43 | 硬さの違う敵を追加し、「強化すればクリアできる」難易度に |
| v1.0-pre46 | ゲームバランスの数値を一か所にまとめる |
| v1.0-pre47 | 救出の場面で粘ると稼げてしまう穴を塞ぐ |
細かいところでは、見出しの大きさ、ボタンの位置、吹き出しと名札の重なりなど、スマホで見ては直す作業がずっと続いた。
特にボタンの位置は、押すたびに場所がずれるのがストレスだったので、「繰り返し押すボタンは、いつも同じ位置に置く」をルールにしてもらった。
作るスピードは相変わらず恐ろしく速い。ただ、それを面白いと思えるものに仕上げるには、遊んで、感じて、伝える人間が要る。
その役目を、私は思いのほか楽しんでいる。




